【ダイヤモンド相場】 値上がりするダイヤとしないダイヤ 【週間レポート】

【ダイヤモンドインデックス - Diamond index -】

ダイヤモンドの資産価値については何カラット以上でないと意味がないとか、カラーやクラリティが高水準でないと評価されないということがよく言われます。噂だけという場合もあるし、専門家の経験による場合もあります。資産差益が得られるほどダイヤモンドの価格は変動するものなのでしょうか。また、ダイヤモンドのグレードは価格変動に影響をするのでしょうか。

ダイヤモンド取引所の供給会社から約30000個のダイヤモンド価格を取得し、2013/10/11から2014/1/9までの価格推移を見てみます。カラーグレードはDからM、クラリティグレードはIFからSI2までの全70グレードを採用し、円換算した価格順に並べかえたものを価格水準ごとに12のグループに分けました。これを上から順番に見ていきます。

まずは最高水準の「D IF」のみですが、11月上旬まで上昇傾向だったものが横ばいとなり、1月に入ってから若干下落しています。

次は2番手に位置する「E IF」と「D VVS1」です。付かず離れず、76000円を中心に横ばいです。

次は、同じく最上位ランクの「F IF」と「E VVS1」です。この2つのグレードも付かず離れずですが、傾向としてはわずかに上昇しているようですね。

以上が最高水準のグレードです。ここからは上位水準を見ていきます。まずは、上位集団の最初のグループで以下の3グレードです。「D VVS2」がこのところ急激に上昇していますがそれ以外は横ばいと言えます。

続いて、上位集団の第2グループです。大きな動きが見えてきました。特に「D VS1」と「D VS2」は大きく上昇しています。同じ価格から出発した「G VVS1」や「H IF」に比べて4000円程の差がついています。

上位集団の最後がこちらになります。全体として上昇しているグループです。値幅の少ないグレードでも4000円は上昇しています。

ここからは中位グレードです。このグループも全体が上昇していますが、「I IF」が最小の値幅というところがポイントでしょうか。

次は、中位グレードの第2グループです。「J IF」が明らかに別の動きをしています。同じような価格からスタートした「E SI1」や「D SI2」は8,000円ほど上がっていることと比べると大きな違いとなりました。第1グループと同じようにクラリティ「IF」が横ばいです。

中位集団の最後がこちらです。全体が上昇しています。このグループには「IF」クラリティがいないため例外的な動きはないようです。

さて、最後に下位集団の3グループを見ていきましょう。ほぼ変子のない「M IF」と「L IF」に対し、「J VS1」は30%近い価格上昇となりました。やはりクラリティ「IF」は動かないと言えそうですが、「K IF」は4000円ほど上昇しています。

次に、下位集団の第2グループですが、「J SI2」を除くと横ばいです。このグループからは全体として横ばいが主となり、値上がりするほうが珍しい状況となっています。

いよいよ、最後のグループです。まさに横ばいです。わずかに下落傾向も見られます。

以上から、上位集団の一部と中位集団および下位集団の一部ではこの時期に価格の上昇がありました。グレードが価格の上昇に影響し、一部のグレードでは3ヶ月で30%ほどの上昇となっています。また、カラーグレードが低くかつクラリティグレードがIFであった場合、価格が横ばいとなる傾向があります。

この価格変動が一時的なものか1月以降も継続するものか引き続きレポートして参ります。

※ このグラフで使われている価格は、ダイヤモンド取引所のサプライヤーから約30000個の価格データ(アメリカドル)を取得しグレードごとに平均を算出しています。 円換算に使用する為替レートは1ドル99.41円とし、これは12月19日現在の90日平均価格となります。

 

 

【ニュース】
 【オークション】52.58カラット カラーD クラリティIF ゴルコンダ ダイヤモンドは11億円【クリスティーズ】

 【ダイヤモンド相場指数】 Dalumi社:合成ダイヤモンドの混入を告発 【ニュース】

 【ダイヤモンド相場指数】アントワープダイヤモンド銀行の中国資本による買収【ニュース】

このエントリーをはてなブックマークに追加